どまつり合宿
第1部 講演会「地域×演出×どまつり」
交流と研鑽を目的に開催しているどまつり合宿。今回もお馴染みの、日本三大名泉の1つ、下呂温泉は水明館で開催しました。日本全国から、200名の方にお集まりいただき、1泊2日で祭りについて、チームについて、地域についてワークを行います。
今回は、どマニア合宿(第22回どまつり合宿)ともじり、「代表マニア」「MCマニア」など、12のマニアグループに分かれワークを行い、マニア仲間を増やし、さまざまな角度からマニアックな話を深掘りし、新たな可能性を広げました。
どマニア合宿(第22回どまつり合宿)1日目の講演会では、株式会社中広 代表取締役社長大島斉さんと、小説家や映画監督など多方面で活躍されている秦建日子さんをお招きし、水野専務理事と「地域×演出×どまつり」の掛け算から起こるイノベーションを紐解き、さらに掘り下げました。
大島さんは“地域のプロ”、秦さんは”演出のプロ”
昨年のどまつりで生まれた3つの大賞チームの作品を含めた、8月の市街地映像やテレどまつり作品等から、マニアな視点で、地域との関わり方、人を惹き込む効果的な演出などを、熱く語り尽くしていただきました。
①常笑(夏どまつり演舞映像)
・細部の揃いがずば抜けており、練習量の多さを感じとれる
・観ていて安心感がある
・愛知県日進市は、「桜」のイメージが正直あるわけではないが、常笑が桜をテーマに演舞をするため、「日進=桜」が定着している。自分たちの地域のよさをうまく見つけ、常笑が作り上げた「日進の桜」は最大の武器。
②倭奏(無限な映像表現力)
・私服で踊っている映像が逆に新鮮。
・踊り手、風景をどう見せるかのカット割りが上手い。なんでも全面に出すのではなく、見せたいものをしっかり目立たせている。
・映像で伝えるには、言葉はいらない。逆に邪魔になるから、あえて言葉文字は外した。
③嘉們-KAMON-(リアル×本物映像)
・観ているだけで元気をもらえる、「俺たち楽しくてしょうがない!」がしっかり伝わる。
・人の熱気が映像に勝るものはない。とともに、映像があるからリアル身が増す。
・「なんのための踊りか」「なんのための映像か」をもっと突き詰めるとより極まる。
・いつもの(映像)風景に、生の人間力が加わり表現できる、唯一無二のものが嘉們の祭りとして表現できている。
④半布里(夏どまつりとテレ映像の見比べ)
・祭りの原点を感じる。圧巻。神々しい。サムシンググレート(人知を超えた大いなる存在。)
・古川祭をテーマにした事により、岐阜県飛騨市の観光プロモーション大使に任命。
・地域との関係を築けたからこそロケ地にできる。関係構築がなせた。
⑤笑゛(毛色の違うワンカット映像)
・映像演出を全面に出した作品で、逆に新しい。
・嘘偽りなく、どこにもスキがない。
⑤笑゛(リアル×本物映像)
・犬山祭を背負う、奥深さを感じる。
・犬山祭を壊さないように、プラスで笑゛のスタイルを樹立できるように構成演出している。
⑥kagura(夏どまつりとテレ映像の見比べ)
・映像色を敢えて落としめで作っている。加工がプロ。
・場所の許可取りがすごい。全国のロケ地の半分以上は、全面拒否。仲間を集め、巻き込み続ければ許可はおりる。チャレンジしたら案外好天的に進むので、チャレンジしてほしい。
⑦鳴海商工会 猩々&鳴海応援団(地域一帯で踊る)
・警察署員、消防署員、商工会、区役所、商店、などなど、皆が「鳴海商工会 猩々」の一員。自分ごとと考え、参加している気持ちになっている。
・巻き込み力が素晴らしい。
・踊りのクオリティを少しずつ上げて、より皆を巻き込ませられる力がある。
⑧天嵩〜Amata〜(無限な映像表現力)
・ロケ地が凄すぎる!
・踊りを撮影し、後日飛行機を飛ばして撮影し、合成し、、編集の欲が出てくるワクワクさがある。
・一本のメールからロケ地交渉をはじめ、この映像、そして評価につながっている。チャレンジすることは本当に大事。
その後、テーブルチーム内で感想をシェアし、大島さん・秦さんにズバリ聞きたい!Q&A」を1枚、A4用紙に書き、ホワイトボードに貼っていきました。
約30の質問をじっくり眺めている御三方 真剣にご回答いただきました
限りある時間の中で、答えていただいたQ&Aはこちらです。
Q、ロケ地交渉のコツは?
A、取り繕うのではなく、なぜこの場所で撮影したいのか、正直に話すのが一番!
A、率直な熱意を伝える。
Q、映像作成にあたっての必要な方程式はありますか?
Q、映像でしか伝えられない人の思いはなんですか?
A、特にないです!
Q、演舞順に審査は影響しますか?
A、しないし、あってはいけないと思っています。
Q、お二人の中での審査基準があったら教えてほしい
A、記憶に長く残るチーム
A、巻き込み力、思わせ力、伝え力
Q、ロケ地が(他チームと)被ったら、どうしたら良い?
A、ロケ地の選別が、チームの哲学に通ずる。「なぜそのロケ地にしたいのか」の思いの強さをぶつけることで、力強いコンテンツになる。
A、見せ方、視点を工夫することで、違うロケ地に見えることも。
最後の締めくくりとして、
大島さん
「何かを作り何かを発信することに生きがいを感じる。
どうこだわっているか、熱い思いをストレートにぶつけること、
そのためにどうしたら良いかの方程式を考えることが大事。
生きてるって楽しい!!が1番ですよ。」
秦さん
「次の夏の審査員もやらせて欲しい。
エンタメの世界で何年もいますが、どまつりをみて、初心に還れた。
もう少しじぶんもがんばろうと思えた体験だった。
はずかしくない生き方をしようと思うし、映画も楽しく撮影したい。
はるか上をいくステージが続々と登場することを楽しみに期待しています!」
とのお言葉をいただきました。
エンターテイメントが持つ可能性や魅せる視点、地域を巻き込む力や巻き込むためのリーダーの意識、実践法などたっぷりお話しいただきました。
皆さんが作っている、祭りやチームは「日本の未来」を作っているのです!!!
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