木村泰子先生の講演会~リーダーの3つの条件~
合宿2日目朝には、ドキュメンタリー映画「みんなの学校」の舞台となっている大阪市立大空小学校初代校長 木村泰子先生をお迎えして講演会を開催しました。
大空小学校とは?
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大阪市立大空小学校。大阪市住吉区にある公立小学校。2012年度の児童数・約220人のうち、特別支援の対象となる数は30人を超えていたが(通常学級数6・特別支援学級7)、すべての子供たちが同じ教室で学ぶ。
(参照:みんなの学校公式サイトより)
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木村先生はその初代校長先生。現在、講演活動で全国各地を飛び回ってみえる大阪のおばちゃん。「みんながつくるみんなの学校」をすべての子どもを多方面から見つめ、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる!」ことに情熱を注ぎ、ものすごくパワフルな木村先生。
学校を外に開き、教職員と子どもとともに地域の人々の協力を経て学校運営にあたる。特別な支援を必要とされる子どもも同じ教室でともに学び、育ち合う教育を具現化しました。
今回の合宿が動き出した、昨年9月。
“次回の合宿は、心が揺さぶられるような合宿にしたい”という思いからスタートしました。
そんな中で、上井靖先生からご紹介いただいた「みんなの学校」の映画、そして木村泰子先生。
はじめは、どまつりと直接関係ないのでは?と思っていましたが、事前に映像を見て、木村先生のご講演を聞いて、実行委員会がまず心揺さぶられました。小学校は多くの人が経験した学びの場。学校だけに頼らず、家庭、地域社会みんなが関わり、子どもたちを育てていく。その時に重要なのが、「主語は子ども」であること。自分が自分らしく学べる、学校を作っているのはひとりひとり。それを、チームに置き換えるとチームを構成しているのは、ひとりひとり。それぞれの立場で“主体性”がそこにはありました。
講演では、涙が出るほど心に刺さる言葉の数々をいただきました。木村先生のお言葉の中で、私は特にこんな言葉が忘れられません。
・自分が自分らしく自分の言葉で語る
・社会のニーズが変わる。変わり続ける自分。
・自尊感情が高い=自尊感情が高い人は困難に出会っても粘り強く努力する
・1人の失敗に気づいたら、周りの同僚がやり直す
・失敗することを恐れない
・この子が暴れるから…だから周りがどう変わればいいか
・自分と違う考えを持つ人がいるからこそチームが進化する
・一人の人間の学びに向かう楽しさ
前日に合宿参加者が木村先生に聞きたいこと=Qを事前に紙に書いてお渡し、講演会の中でその質問に答えていただく形式もとりました。その中で多くの質問寄せられたこと。「リーダーに求められるものは何ですか?」「リーダーの役割は何ですか?」「組織を作るうえで、リーダに必要なものは?」など、リーダーに関するQがたくさんありました。
その答えとして、木村先生が語った「リーダーの条件は3つある」。
大空小学校のリーダー的存在を担ってきた6年生が卒業するときに、6年生から「小学校のリーダーはおまえ達に任せた!」とサブリーダーの5年生に大きなバトンを受け継ぎます。次にリーダーになる5年生は、そのバトンに書かれている3つリーダーの条件と共にリーダーの役割を受け継いでいきます。
リーダーの条件、それは・・・
一、先生に頼らない
二、しんどいいやな仕事は自分がする
三、文句を意見に変える
なんと、これ、大空小学校の生徒のみなさんが考えたリーダーの条件なのです。これには、脱帽です。小学生のまっすぐな心から、これまで大きなことを教えてもらえるとは。
特に、「文句を意見に変える」
・文句は人と人が繋がらない。意見は言っている主体がそこにある。
・文句は主体性がない。意見は社会を変える。
自分自身の心に刻みました。生きていくうえで大切なことを気づかせていただいたご講演でした。もっともっとお話をお聞きしたかったので悔やまれます。
木村先生のお話や映像を通して、今回の合宿で皆さんに感じていただきたかったことは、
【多様性を受け入れること】
【多様性を受け入れることで自分にとっても学びがある】
ということ。
社会が多様化するうえで、どう自分が変わっていくのか。柔軟に変化し続けることが求められていると感じた講演会でした。
木村先生から「どまつり合宿、すごいですね。日本の未来を担っている合宿だと感じました。」とメッセージをいただきました!この合宿で感じた気づきや学びを、390人ひとりひとりがそれぞれのチームや生活、地域社会に持ち帰り、そこでまた学びの輪が広がっていく。その効果が少しでも社会を変えていくチカラになるのではないかと期待を添えていただきました。
多くの学びをいただいた講演会。木村先生ありがとうございました!